「散ってすがれたたんぽぽの、瓦のすきに、だァまって、
春のくるまでかくれてる、
つよいその根は眼に見えぬ。
見えぬけれどもあるんだよ、
見えぬものでもあるんだよ。」
金子みすゞさんの有名な詩、「星とたんぽぽ」の一部分です。
私がカウンセリングの中で用いているAEDP™️心理療法では、成長する力、癒す力、人と繋がる力のことを「トランスフォーマンス」と呼んでいます。
そして、このトランスフォーマンスは、いわゆる心の病である精神病理とは別に存在していると考えています。(出典『あなたのカウンセリングがみるみる変わる!感情を癒す実践メソッド』花川ゆう子著)
このことを上記の本で読んだ時、真っ先にこの詩が思い浮かび、力づけられたことを覚えています。
カウンセリングセッションの中では、来談された方のトランスフォーマンスにも注目し、肯定し、自分の中にそんな力があることを身体の内側から感じていただきます。
長く苦しんでこられた方は、自分の中に肯定的な力があることをなかなか感じられないかもしれません。
けれど、今生きているのだから。
苦しい中でも生きてきたのだから。
あなたの中には、確かに「生きようとする力」があるのです。
最初はかすかにしか感じられないかもしれませんが、くり返し感じて、表現して、体験していくことで自分の中のトランスフォーマンスを育み、拡大させていけるようにカウンセラーがサポートします。
そうすることで、だんだんと、自分自身の「ケアを必要としている部分」にも、手当てができるようになっていくのだと思います。
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