【「穴があったら入りたい」「肩身が狭い」…】
恥を表す言葉って日常にたくさんありますよね。
けれど、怒りや悲しみ、喜びなどに比べると、普段は隠れてしまいやすい感情なのかなとも思います。
けれど、「わたし」として生きようとした時、実は恥の感情に、自分自身の在り方や本当はしてみたいことが縛られている、と気が付くことがあり、カウンセリングの中で大事な鍵となる感情でもあります。
今日は、そんな「恥」について、セッションの中でどう扱っていくのか、少し書いてみようと思います。
恥は、周囲との関係性の中で起こってくる感情です。
恥を感じた時、周りからの適切なサポートがあれば、
へルシーに恥を感じて自分の行動を修正し、また人の輪の中に戻って生きていくことに役立ちます。
しかし、適切なサポートがない場合や外から恥を植え付けられた場合、
“自分の存在自体が悪い、価値がない、自分はおかしい”という風に
トラウマ的な恥(有害な恥、中核的な恥)として根深く残ってしまい、その後の生きづらさにつながってしまいます。
セッション中に恥の感情がテーマになった時は、まずはそんな自分が抱えている「恥」について、関心を持つことから始めます。
そして、自分が感じるべき恥なのか、
それとも他の人に押し付けられた恥なのかを整理し、
押し付けられた恥は、ワークを通して手放していきます。
恥は強烈で、不快な身体感覚を伴う感情です。
向き合おうとするだけでも、とても勇気が必要ですし、問答無用に強烈な身体の不快感がやってきます。
カウンセリングの中では、恥を感じる内容をがんばって話そうとしなくて大丈夫です。
話さなくても、身体に働きかけてその強烈な不快感を和らげるだけで、楽になることがあります。
しかし、いつか…
あなたがその内容を話してみたいというタイミングが来たら、そこに共感しながら耳を傾けたいと思います。
恥を感じると言うことは、あなたがそれだけ一生懸命周りの人と関わろうとした証なのだと思うからです。
けれど、やっぱりそこに向き合うにはとても勇気が必要。
(私自身がそうでした)
勇気を出して向き合おうするあなたの一歩を、セッションの中で大切にしたいと思っています。
*️
恥は人との間で生まれる感情です。
その痛みから回復するのも、人との間でこそ可能になります。
『恥(シェイム)生きづらさの根っこにあるもの』岩壁茂監修
*️